中国料理梨花

外観(06.5.27)

タンタン麺(06.5.27)

基本メニュー タンタン麺(630円)
所在地 市川市南大野3-23-10-105
電話 047-339-6013
営業時間 11:30〜14:00,17:30〜21:00
定休日
アクセス JR武蔵野線「市川大野」駅出口1(デイリーヤマザキ側)下車。東京ベイ信金脇の道を直進し、大野中央商店街へ。マルエツの交差点を左折。道沿い右側。

 中華料理店の麺料理といわゆるラーメンとは区別して考えるべき、というスタンスもあるとは思うが、まぁそう固いことを言う必要もないか、というスタンスもあるわけで、今回のお店はそんなお店である。実際問題として中華料理店で私はあまり麺類は食べないのだが、担担麺やジャージャー麺の類があると話は別である。芝麻醤のコクある深い味わいにピリッと辛いスープに麺を絡めていただくことこそ担担麺を食べた時に味わえる快感。この「汁あり」担担麺は日本で生まれたと言われている。麻婆豆腐はもちろん、キャベツ入り回鍋肉やトマトケチャップを使ったエビチリなどと同じく、日本における四川料理の父であり、名店「四川飯店」を設立した陳建民氏が考案したのがこの汁あり担担麺で、やはりスープ入りの担担麺を食べるとその先見の明に敬意を表したくなる。非常にベタではあるが、私がはじめて感動した担担麺もやはり四川飯店だった。まだそれは小学生の頃の話だが、その時以来中華を食べる際に担担麺は欠かせないメニューとなった。

 世には担担麺好きという人が多く存在し、そのいわゆる担担麺フリークの心を掴んで離さないと言われている名店が、市川大野にある「梨花」である。こちらはその陳建民氏が存命中に四川飯店で修業し、後にやはり四川飯店出身の中川優氏が営む人気店「天外天」の厨房も任されていた方がオーナーシェフ。まさに名人直伝の味が楽しめるというわけだ。この店のオープン時には建民氏の息子でもあり鉄人の陳建一氏も腕を奮ったと聞く。店内には陳建民氏の色紙や、息子建一氏との写真なども飾られている。四川飯店で担担麺を好きになった私としては、大いなる期待を抱き「タンタン麺」(630円)を注文する。もちろん一品料理も充実した中華料理店なのだが、看板メニューは「タンタン麺」。店の前にもタンタン麺専用の看板が置かれているほどだ。

 店はテーブル席のみのレイアウトで、堅苦しさを感じさせない優しい雰囲気に包まれている。これは外観もそうなのだが、いわゆる中華料理店的色使いがされておらず、そのまま洋食屋にもなりそうな雰囲気である。午後の部一番客ということもあってか、他に先客はおらず、奥様?が隅のテーブルで煮干しの頭などをていねいに取っている。程なくして「タンタン麺」が登場。仕事が早い。手際が良い。ラーメンなどを食べる時のファーストインプレッションで、明らかにこれは旨いだろうという顔をしているラーメンがあるが、このタンタン麺はまさにそういう顔を持っている。適度な透明感と適度な濁り感を持ったスープの間から、なめらかな表面を持った麺が顔を覗かせている。

 スープをすするとまず辣油の香りと鮮烈な辛さが飛び込んでくるが、それほどの辛さもなく程良い感じである。そこに花椒が効いて四川独特の風味が口中と鼻腔に広がり抜けていく。ゴマの甘さと香りもたくわえていて、辛味や程良い酸味とのバランスもいい。しっかりした食感の細麺とスープの絡みもすこぶるよく、刻んだネギなども適度に絡む。欲を言えば、スープの量がもう少しあった方が嬉しい気もしたが、元々スープのなかったこの麺料理のルーツを考えてみればこの量でも納得。実際に食べてもスープが足りなくなったりなどの物足りなさはなかったし。ただ総量としての物足りなさを感じる人はいるかも知れない。そういう人は大盛(840円)を頼んだらいいだろう。

 一つだけ残念だったのは、出された水が美味しくなかったこと。ただ担担麺自体はかなりハイレベルな一杯をいただけて大満足。間違いなく麻婆豆腐なんかも旨いはずだ。今度は大勢で中華料理を楽しみに来たいと思った。(Ricky)

2006.5.27