パラダイス軒

外観(08.6.4)

ラーメン(05.10.2)

辛みそラーメン(06.2.12)

塩ラーメン(08.6.4)

ベジタリアンラーメン(08.6.4)

旧外観(05.10.2)

基本メニュー 醤油ラーメン(700円)
所在地 いすみ市岬町江場土1702-1
電話 0470-87-6778
営業時間 11:30〜14:30,17:30〜22:00
定休日
アクセス 千葉方面から国道128号線で岬町へ。夷隅川(江東橋)を越え国道沿い左側。江場土交差点手前。駐車場あり。JR外房線「長者町」最寄。

 無国籍料理の「地球軒」が昨年11月からラーメン店になっている。いろいろと手を広げてやるよりも、一つのアイテムに集中したいとの理由だそうだが、以前からラーメンはハイレベルな物を出していたお店だけにこの専門店化は嬉しい限り。ご主人によれば地球軒よりもラーメン店らしいネーミングということで「パラダイス軒」にしたという。ホームラン軒やホープ軒などカタカナに軒がついたお店をイメージしたとのこと。

 メニューは「醤油ラーメン」(700円)「チャーシューメン」(950円)「塩ラーメン」(700円)「味噌ラーメン」(750円)「辛味噌ラーメン」(800円)「タンタンメン」(850円)「ベジタリアンラーメン」(950円)。基本的に醤油と塩は細麺、味噌系は太麺となっているが選択は可能。ただしベジタリアンラーメンは玉子不使用麺を使っているため選択は出来ない。

 鶏ベースのスープに昆布や煮干し、貝柱などを加えたスープはすっきりとした味わい。無国籍料理店時代から化学調味料には頼らないメニュー作りをしていたが、もちろんラーメンも化学調味料は不使用。何が突出しているわけでもなく実にバランスがよく仕上がっている。塩ラーメンは沖縄の塩を使っていて、塩分が割と強めなのだが角がなくまろやかな口当たりになっている。

 また面白いメニューが「ベジタリアンラーメン」で、これはご主人の友人でベジタリアンがいて、ラーメンを食べたいと言ったところから開発が始まったのだという。スープ、具、麺にいたるまで動物系素材は一切使わないというラーメン作りは、作り手としてもやりがいがあったとか。スープは野菜や干し椎茸、切り干し大根などで取り、味は田舎味噌でスープの良さを残す程度の使い方で優しくほのかに味噌の風味を感じる程度。麺は玉子不使用の麺でスープの拾いもいい。具はネギ、岩海苔、キクラゲ、メンマなどで地元で採れる岩海苔の風味が実にいい。

 ラーメン店として新たな出発をした「パラダイス軒」。元々創作料理が出来る店だけに、今後も色々なメニュー、ラーメンを期待したい。(Ricky)

2008.6.4

 この日は雑誌の取材で、岬町にある2軒のラーメン屋さんをはしごすることになっていた。1軒目の取材が終わって2軒目までの間に時間が空いてしまったので、お茶と打ち合わせしがてらこの店へ来たのだが、そういえば味噌ラーメン関係は食べてないよなぁ、みたいな哀しい性が出て思わず「辛みそラーメン」(800円)なんてモノを注文してしまった。

 出てきたラーメンはさすがに中華鍋を振ることはしないまでも、モヤシなどが乗っているステレオタイプなビジュアルを持ったオーソドックスな味噌ラーメン。面白いくらいに醤油味のラーメンと同じインプレッションだ。つまりは過不足のない、バランスの良い味わいのラーメンで、割高ということ(笑)。まぁ値段については前回述べたように、こういうお店のメニューだから仕方ないとして、その味はといえば実に奇をてらわずにストレート。味噌ダレは辣油などトウガラシ系の程良い辛さが加えられていて、するすると食べたくなってしまう味わい。

 ラーメンも辛みそラーメンも、平均点をしっかり取れるいいラーメンだと思う。この価格ではこれ単体で食べに来ようとは思わないけれど、飲んだり食べたりする流れの中で頼むには、十分過ぎるほどのパフォーマンスを持っている一杯だ。(Ricky)

2006.2.12

 ここはラーメン店ではない。センスのいい雰囲気の中で、アジアンテイストの創作料理を楽しませてくれる店である。こういう言い方は非常に失礼だと承知だが、こういう場所には珍しい都会的なセンスがここそこに感じられる店だ。麻布十番の裏露地入ったあたりにあってもおかしくないような店である。里芋のコロッケや、マグロとアボカドのサラダなど、とりあえず頼んだモノはどれも普通に美味しい。ご夫婦でやられているので、オーダーが立て込んだ場合にオペレーションが回し切れてない部分はある。しかし、それが許せる空間になっている。オープンキッチンはセンス良くまとめられていて、ちょっとしたビストロ風。店内の造作もさることながら、椅子などのアイテムもデザインが良く、若干テイストが違ったり整理ついてない部分はあるにせよ、頑張っていると思う。

 店の前にも、店内にも「ラーメン始めました」というポップが飾られている。これもお手製なのだろうが、非常にセンスがよく作られたポスターである。ラーメンのメニューは4種類。「ラーメン」(700円)「みそラーメン」(750円)「辛みそラーメン」(800円)「チャーシューメン」(900円)である。もちろん頼むのは「ラーメン」である。

 テボで湯切りされて出てきたラーメン。そのビジュアルは非常にオーソドックスで、過不足のない作りになっている。具はチャーシュー、青菜、モヤシ、メンマ、ゆで卵(半個)、ネギ。チャーシューは八角などの香りがしていて、それなりに手をかけている様子。手揉み風縮れ麺は面白い食感の麺ではあるが、ラーメン好きからすれば若干茹で過ぎか。メンマなどもいわゆるありがちなイヤな味付けになっておらず、自分のところで味付けたモノを使っているのだろう。鶏がベースと思われるスープは、塩分が少し高めのバランスの醤油味だが、麺との相性も悪くない。後味もすっきりしていて、化調も使っていないのではないだろうか。非常に素性のいい、素朴な一杯になっている。

 いわゆるラーメン専門店の一杯と並べてみてどうこう、というラーメンではもちろんない。700円という価格も、こういう店だから許される値付けである。しかしここで一通り飲み食いした後の締めにさっぱりしたラーメン、というポジションの一杯として考えれば、大変よく出来た一杯になっていると思う。また接客を含めてお店の雰囲気が温かくて非常に良い。こういう店が近くにあったら、きっと私は足繁く通ってしまうだろう。この近辺に来た時は寄ってみても損はない、そんなお店である。(Ricky)

2005.10.2