中華料理大輦



外観(12.2.8)

ソースらーめん(12.2.8)
船橋ソースつけ麺(12.9.1)

所在地 船橋市本町4-20-17
電話 047-422-8952
営業時間 11:30〜14:00(LO),17:00〜21:30(LO)
定休日 第3水
アクセス JR総武線「船橋駅」南口、京成「船橋駅」下車。県道39号線を国道14号線方面へ。ダイソー向かいの路地(仲通り商店会)を左折し直進。船橋サンプラザを越えた先、左側。

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 今回「船橋ソースラーメンプロジェクト」をプロデュースするにあたり、どういう形であっても既存のソースラーメンを出して来たお店の皆さんには関わって頂けたらと思っていた。やはり先達がいて、これまで味の歴史を紡いで来て下さったからこそ、今ソースラーメンという文化が残っているのだから。例えば食べ歩きマップの中にお名前を入れさせて頂くとかそういう形かなぁと思っていたのだが、やはり一緒に新しいソースラーメンも作って頂きたい。そんな思惑がむくむくと持ち上がってきて、ダメ元で大輦さんにお願いしたところ二つ返事で快諾頂いた。本当に感謝感謝である。

 もちろん大輦には元からオリジナルとして「ソースラーメン」がある。それと今回のプロジェクトとの差別化というか区別をするために、敢えてつけ麺タイプのメニューを作って頂くことにした。それが「船橋ソースつけ麺」(750円)である。結論から言えば、これがレジェンドの良さも残しつつ創作意欲あふれる新感覚ソースつけ麺になっているのだ。

 とろみのあるつけダレはもちろんソースがベースになっているが、ほのかにカレーなどのソース以外のスパイスが感じられ、さらに香菜が入ることでよりエスニックな雰囲気を醸し出している。そしてそこに細麺がしっかりと絡んできて、麺とつけダレだけでぐいぐい行けてしまうパワーがある。ソースの風味を全身に感じながらも時々顔を出すカレーや香菜の風味。これこそつけ麺の正しいスタイルなのではないかと思う。麺とスープだけで成立している素晴らしさ。

 といいつつも、この店でお勧めしたいのは「ハムカツ」(150円)のトッピングだ。ソースラーメンにもお勧めトッピングとしてお店が提案しているが、これがつけ麺にもとても合う。いい味のアクセントと箸休めになりつつ、濃厚でとろみのあるつけダレにフライがピッタリなのだ。麺とスープだけでも十分成立しているが、そこにこのハムカツをぜひ加えて頂きたい。

 老舗とはいえ、店を継ぐ斉藤兄弟はまだ30代の若手職人。しかも様々なジャンルの料理の引き出しもお持ちである。今後の船橋ソースラーメンプロジェクトに強力な仲間が加わった。(Ricky) Check

2012.9.1


 知る人ぞ知る船橋の「地ラーメン」に「船橋ソースラーメン」がある。戦後、駅前に創業して人気となった「花蝶」という店が出したのが最初ではないかと言われているが、その味を受け継いだり模したりした店がいくつも船橋市内にあったようで、今でも数軒のお店でソースラーメンというメニューを見ることが出来る。古くは国道14号線沿いにあった「かにや」(閉店)や、ららぽーとの近くにある老舗「浜町一番」などにそのメニューが認められるが、こちらのお店もその一つで、本サイトの常連さんでもあるらんちば氏から情報を頂いたもの。なかなか足を運べずにいたがようやくの出撃となった。

 お店はいわゆる街の中華屋さんの雰囲気。平日の夜9時頃だったので先客後客ともに無し。厨房には若い男性二人が入っていて、ちょっとこのお店とは似つかわしくない雰囲気。メニューは「麻婆豆腐」「海老チリ」など一品料理が数多くあり、麺類も「らーめん」(500円)「とんこつ醤油らーめん」(600円)から「酸辣湯麺」(800円)「担担麺」(750円)「タンメン」(600円)などの中華定番メニュー、そして「カレーらーめん」(700円)「マーボーらーめん」(700円)などそそるメニューも揃っている。そしてその中にひっそりと「ソースらーめん」(700円)の文字と写真が、「船橋ご当地!?最近はお目にかかれない希少ならーめん」というキャッチと共に踊っている。もちろんそれを注文する。

 注文を受けたと同時に中華鍋で野菜などを手早くあおり始める音が。浜町一番では野菜を小鍋でソースと一緒に煮込んでいたが、こちらでは野菜と挽肉を炒めるのだ。厨房の中を覗いたわけではないのでそこから先は分からないが、出て来た時の乳化具合からしてもおそらくスープも一緒に鍋で焼く札幌ラーメンのような製法で作っているのではあるまいか。程なくしてソースらーめんが登場。まずはスープの色合いが良い。しっかりと乳化したスープはベースのスープと共に野菜のエキスと挽肉の旨味、さらにソースがきっちりと混ざり合っている。これは鍋で合わせているからではないかな。もちろん味わいは深く濃厚で浜町一番よりもパンチがある印象。ソースが全面に出ているわけではなく、スープの旨味や野菜や肉から出た旨味と綺麗に一体化している印象。

 キャベツやモヤシなどの香ばしい野菜と挽肉が乗って、その上にはアオサと紅生姜が乗っているビジュアルはもう焼きそばのパッケージ。そもそも焼きそばがルーツとも言われている船橋のソースラーメンだけに、このスタイルはその歴史の片鱗を感じさせる。しかし個人的な嗜好としてはアオサと紅生姜は不要かな。というのもこの2つをソース味のスープと一緒に食べると、どうしてもソース焼きそばを連想せずにはいられないからだ。麺はしっかりとした食感を持っている独特なもので、こういう街の中華屋さんの麺とはちょっと違った食感なのが意外で美味しかった。

 浜町一番とはまた一味違ったソースラーメン。優しい煮込み系の浜町一番に対して、ワイルドな炒め系の大輦。それぞれに魅力があってどちらも美味しい。なかなか船橋ソースラーメンの世界は奥深い。(Ricky)

2012.2.8