第11回オフ「大人の家庭科調理実習オフ」
(2005.1.29)

参加者(18名)

Ricky・Sam@柏・とりがみの兄貴・やま その2・T・パパ富徳
はなじろ・ken@onitaka・やす・山田・渡辺
松井@13湯麺・岡崎@やぶれかぶれ・らーめん寺子屋9期生の皆さん

場所

らーめん寺子屋(松戸市常盤平)
13湯麺五香本店(松戸市常盤平)


 ここ数年忘年会以外のオフ会を行ってこなかった千葉拉麺通信ですが、久々にオフ会を行いました。その名も「大人の家庭科調理実習オフ」。いわゆる「自作オフ」とは違って、「調理実習」という名前にもあるように、プロのラーメン職人である先生に一からラーメン作りを教わって、一緒にラーメンを作ってみようという試みです。場所はラーメン店養成塾「らーめん寺子屋」。講師はらーめん寺子屋塾長にして、13湯麺店主の松井一之氏。「今日は寺子屋モードではなく、大人の家庭科モードで優しく教えますので」と挨拶。そして現在ラーメン修業を重ねている寺子屋9期生の皆さんもお手伝いしてくださいました。今回の実習内容は、「スープ」「カエシ」「油」「麺」「具」ようするに全ての作業を学ぶ内容になっています。それを全て終わらせて最後に自作のラーメンを食べる、というのが今日の目標。果たして美味しいラーメンは出来るのでしょうか?

講師松井さんより本日の実習内容を説明

本日のレシピ一覧がホワイトボードに

まずはゲンコツの下処理からスタート

煮立ったらていねいにアク取り作業を

味玉を作るためにまず半熟に茹でます

全員で皮むき(笑)

メンマの味付けも開始

和ダシは本鰹と屋久鯖を使いました

松井さんのていねいな指導が続きます

 まず最初はスープ。今回スープは全部で5つ。「丸鶏」「ゲンコツ+鶏ガラ(清湯)」「ゲンコツ+鶏ガラ(白濁)」「昆布+煮干し+本鰹」「昆布+煮干し+屋久鯖」。まずはゲンコツの下処理から開始。下茹でした骨をていねいに洗います。そして3つの寸胴に動物系の素材を入れてスープを炊き始めます。「丸鶏はお湯が沸いてから入れてね。肉のうま味をスープに引き出すにはお湯から。ゲンコツは水から炊いていくよ」一つ一つの工程を理由とともに説明する松井先生。そしてそれを漏らさずノートに書き留める生徒達。同時に具の味玉作りもスタート。「冷蔵庫に入れてある玉子は茹でると殻が割れちゃうから、常温のものを使いましょう」そしてメンマの味付けも。1日塩抜きしてあったメンマに醤油とゴマ油、みりんなどで味付けをしていきます。魚系の素材を使った和ダシは、前日から水出ししておいた昆布ダシをベースに、煮干しや本鰹厚削り、屋久鯖削りなどを使って2種類作ることになりました。

いよいよ麺作りも開始!

今回は4種類の麺を作ります

麺は計量が命!

「なんでそんな簡単に出来るの?」

加水しながら麺をこねていきます

まとまったところで生地を寝かせます

バラ肉を使って簡単なチャーシューを…

しかしバラロール作りに挑戦!

意外に上手(驚)

 そしていよいよ麺作りの工程に。今回麺は4種類の麺を作ります。粉と鹹水は同じものを使い、加水違いと切刃違い。加水は40%と44%と多加水麺で、切刃は16番と20番の2種。まずは粉と水の計量から。そこには水と鹹水、それに生卵も3つずつ入ります。「今回卵を入れるのは食感をよくするため。ゆで卵の白身の食感ってあるでしょ?」卵分も加水に含めて計算しないといけません。そして少しずつ水を粉に加えながら粉を練っていきます。「なんだみんな不器用だなぁ」見ていられなくなった松井先生が見本を見せてくれました。その手際の良さに皆驚いていると「何年やってると思ってるんだよ(笑)」そりゃそーだ(爆)。

 一方具の華でもあるチャーシュー作りにも着手しました。松井先生は簡単なチャーシューを考えていたのですが、やまさんが「バラロールチャーシュー作りたい!」とリクエスト。タコ糸を使って縛っていくお馴染みのバラロールチャーシュー作りが始まりました。チャーシュー作りはもちろん初めての経験なのですが、やまさんの手際の良さに松井先生も感心。「ていねいに巻けてるねぇ」周りを軽く焼き上げたら醤油、酒、砂糖などを使って煮詰めていきます。

寝かせた麺の生地をこねます

必殺足踏み!

複合の工程に入ります

生地を伸ばして重ねて麺帯にします

ノートにはメモがびっしりと書かれました

時間ごとに豚骨スープの濃度を測ります

具材となるホウレンソウを茹でます

香り油も5種類作りました

チャーシューがいい色になってきました

 加水の終わった麺の生地はしばらく寝かせて、そのあとグルテンを出す作業の「足踏み」に。「讃岐うどんの打ち方を参考にしたんだよ」とは松井先生。薄く伸ばした生地を3つに切って、製麺機を通して伸ばし重ねて一本の麺帯にしていきます。並行して具材の仕込、香り油の作成が行われました。香り油は「ニンニク油」「煮干し油」「鰹油」「マー油」「辣油」の5種。マー油の手間のかかり方に皆驚いていました。豚骨+鶏ガラの白濁スープに関しては、時間ごとに「濃度計」を使い濃度をチェックします。濃度計を見るのも初めての方が多かったようで、ここだけは理科の実験室のようでした(笑)。

麺帯を裁断してようやく麺に!

美味しそうに出来ました!

至福の時(笑)

香り油も完成しました

カエシの違いを勉強

麺の違いも較べました

麺茹でも一人一人が体験

自分好みのラーメンを作ります

自分で作ったラーメンは美味しい!

 麺帯になったものをいよいよ裁断し、麺の形にしていきます。今回はいわゆる細麺と中太麺、2種の切り刃を使いました。「切り刃20番というのは、麺帯3cmを20本に分ける切り刃ということ。だから1本の太さは1.5mmだね。だから嘉夢蔵さんの麺は切り刃でいえば1番(笑)」バラ肉チャーシューもしっかり味がついて完成しました。おそるおそるタコ糸をはずして、包丁を入れると肉汁がしたたり落ちます。「美味しそ〜う!」全員の注目を集めた瞬間でした。

 その後松井先生による実験室が始まりました。同じスープでカエシを変えるとどのように味が変化するか、スープの中の油分を入れるのと入れないのではどう変わるか、麺の太さや加水、あるいは熟成の度合いによって味がどう変わるか。「違いが分かるまで味見してもらうからね!」この実験試食で分からなくて大分食べさせられた人も…(笑)。「まだ分からないの?よしもう1回やるぞ!」鬼教官の松井先生でした。

 最後は一人一人好みの麺、カエシ、スープ、油、具を使って好みのラーメンを調理。まさに「自分仕立て」の一杯が出来上がりました。普段何気なく食べているラーメン。一杯のラーメンが出来るまでの工程を全て体験することで、ラーメン屋さんの苦労や大変さが分かった実習だったように思います。朝の9時に集まって、試食したのが夜の7時。その後は13湯麺で夜遅くまでラーメン談義に花を咲かせた、充実した1日になったと思います。

 初めての試みの実習オフ、参加して下さった皆さん、寺子屋の皆さん、そして松井先生ありがとうございました!機会があればまた調理実習オフ、やれたらいいなと思っています。その時はぜひご参加ください♪

感想文「実習を終えて」


 今回の「大人の家庭科調理実習オフ」に参加して一番印象的だったのは、スープの違いや油の違いで味が大きく変化することでした。 丸鶏スープでは鰹の和ダシの方がいいと思ったのに、清湯スープでは鯖の和ダシのほうがいいと思ったのが印象的でした。 他にも煮干し油とマー油が強烈でした。

 あとは普段は出来ない麺打ちが出来たことが大きかったです。 中でも足踏みが楽しかったです。 ただ足踏みやっているときにチャーシューの仕込みが反対側でやっていたので見れなかったのが残念でした。 あとは麺打ちみたいに家では出来ないこともあれば和ダシスープや味玉、メンマ、香味油みたいに具材があれば手軽?に家でも出来るものもあることがわかったので近いうちにいろいろ試してみたいな〜と思いました。

 今日家で持って帰った食材でラーメンを作ってみたのですが、和ダシが家族に好評で市販のスープと合わせて作ってみても面白いのではないかと思いました。 あと松井さんがノリノリな時はとんみんにいる時みたいでしたが、知識的な話になると真剣な表情でお話していたのが印象的でした。

 最後にこのような機会を作ってくださった山路さんと、色々なことを親切に教えてくださいました講師の松井さんと、寺子屋の9期生の皆様に感謝の意を表します。 また機会がありましたら参加したいです。 (T)


 一言で言えば大変面白かったにつきます。こんな事がないと経験できなかった事だと思いますし(特に食べ比べ)、思っていた以上に手間がかかり、ラーメンに対する思いも一歩踏み込んだものになりました。

 個人的にはあの場でも言いましたが、松井さんの話は非常に参考になりました。いわゆるラーメンを作るというだけではなく、長く続ける事、経営していくことについて、言葉を選んで話していただいたのはほんとに心に響きました。仕事内容は違いますが、日々の仕事にも生かせるのではと思うところです。(はなじろ)


<良かった点>
・油の種類を実体験し、その使い方一つで大きく味が変わることを理解した。
 ⇒塾長のしつこく、分かるまでやり直し!というのが良かった。
・麺の加水率による、食感の違いをリアルに感じられた。
 ⇒加水率高めのほうが自分の好みだと分かった。(うどん好きだから、の為なんですね)
・かえしの作り方を簡潔に学べた。
 ⇒決めは化調、なのか。うーん。
・丸鳥(老鶏)スープのシンプルさが良く分かった。
 ⇒毎日でも食べられる、飽きの来ない味。材料のシンプルさ。経営的にはいい。
・結局、ラーメン屋は「食べに行くところだ!!」と分かった。
 ⇒労力を考えると、安いなあと(店によりますが)。

<残念だった点>
・一番やってみたかった「麺」についての工程で、最後の部分しか関われなかった。
 ⇒人数の関係もあり、仕方なかった。これは1から10までやってみたかったな、と。

<次回以降の実施が為される場合の希望>
・人数が10人はちょっと多い気がしました。麺だけに特化した日があっても良いのかと…。

<総合的には・・・>
・大満足の一日でした

 今回は山路さん、松井さんはじめ、塾生の皆々様方の手厚いご配慮とフォローを丸一日かけて頂きまして、どうも有難うございました。特に立ちっぱなしであった、塾生の皆様には申し訳無くおもっておりました。この一日は参加費用4,000円なんていったいナンなんだ?!というほどの充実ぶりで、あっという間の一日でした。とてもいい思い出になりました。(山田)


 朝9時から10時間以上、まあほんとにいろいろなことを教えていただき、ありがとうございました。ラーメンの奥深さを垣間見たとでももうしましょうか。楽しかっただけでなく、また別の重みがありました。

 日曜日には、持ち帰った材料で昼にラーメンを作りかみさんと娘に食べさせたところ、二人ともいつもよりずっとうまいと、スープまで完飲するほどの受けようでした。特に麺が好評でした。

 二次会でパパ富徳さん、とりがみの兄貴さんと話していて、三人意見一致したのが「今日のは普通のラーメン屋さんよりうまい」ということ。素人が寄ってたかって作ったラーメンがこれだけのレベルというのは、かなりたいへんなことだと思います。応援していただいた塾生さんの協力もありましたが、なんといっても松井さんのレシピと作業手順がすぐれているのが要因でしょう。その該博な知識と緻密な作業進行(スープ濃度の数値把握など)には感心しました。書き込んだメモはを、整理して貴重な資料として保存したいと思います。

 また当日の経験から、ラーメンに向かい合う心持ちが変化していくだろうとも思います。作る側の立場や思いなどに、いくらか気が回るようになるのではないでしょうか。そういったことで自分のラーメン人生が豊かになっていくといいですね。(ken@onitaka)


 実は、たぶん座講中心で、ラーメンを作るのを見学するだけだろうと思っていました。実際に麺・スープ・かえし・香味油まで作ることが出来て、大変勉強になりました。そして、出来上がった麺、スープの旨いこと。

 インターネットや、本、テレビなどで、情報が溢れていますが、味を見ながら実際に教わらないと、中々それなりのラーメンはできるものではありません。9時から7時過ぎまでと、かなり長時間でしたが、あっという間に過ぎました。10人という人数も、妥当だったと思います。次の週末は、自宅で是非再現してみようと思っています。(パパ富徳)


 まずは、このたびこのような企画を立ててくださった山路さんにお礼を申し上げます。 そして、松井塾長には大いなる尊敬の念を込めてお礼申し上げます。 また、寺小屋の塾生の方々には、懇切丁寧なバックアップをしてくださったことに感謝いたします。

 ひょんなことから友達の薦めにしたがって始めたラーメンのHP。 色々なお店を食べ歩いては、気に入ったお店のレポを書いて、ゲストの方々に読んでもらっています。 お店のレポを書くにあたっては、いい加減なことを書くわけにはいかないので、ラーメンに関する知識を得ようと、いく冊かの本を読んで勉強しました。 しかしそこで得た知識は概念にすぎず、本当の意味でラーメンを理解していたわけではありませんでした。 そのため、食べ歩きをするたびに色々な疑問点を抱えることになり、もっともっと深く知りたいと常々思っていたのです。 ですから、この企画は、まさに僕にとっては渡りに船でした。

 実際、参加してみると、非常に本格的な内容にまずびっくり。 麺のこと、スープのこと、かえしのこと、油のこと。 いつも僕らは完成体という結果しか見てなかったわけですが、そのプロセスを、どうしてこうなのかということにまで踏み込んだ講義は、 本当に僕が欲していた疑問に対する回答そのものでした。 それは紙に水がしみていくように、僕の中に知識として入り込んできました。

 更に、多くの人が語っていたように、ラーメン屋さんの苦労も少しだけ理解できたと思います。 単純に、作業そのものが大変だということもそうなんですが、それよりも、自分が出すべきラーメンをどうやって表現するのか、 ということの答えを探すのが大変なことだと思いました。

 今まで僕は、ラーメンの味においてもっとも重要なポジションを占めるのは寸胴の中だという認識でしたが、 かえしひとつ、油ひとつで、無尽蔵に違う味を生み出せるんだなあということを今回カラダで感じました。 これは、ラーメンに無限の可能性があるというふうにも言えますが、逆にその中から自分が作りたいラーメン、お客さんに喜んでもらえるラーメンを決めるということが いかに難しいことなのかということも言えると思ったのです。

 とにかく、この一日は近年では僕にとって最も意義のある一日となりました。 参加させていただいて本当に良かったです。 また、是非こういった機会をつくっていただきたいと思います。 (やま その2)


 今回の調理実習、非常に貴重な体験の場を設けて頂き、ありがとうございます。あれだけのラーメン・レシピを、ただに近い参加費で、おしげもなくご披露頂いた松井さんの度量の大きさ、あるいは、開放的なラテン気質に頭が下がりました。(とりがみの兄貴)


 今回は大変貴重な経験をさせて頂きありがとうございました。普段ラーメンを食べ歩いている時は、ラーメン屋さんのかっこいい部分しか見ていないので、子供がパイロットやプロスポーツ選手に憧れるような感覚で「俺もラーメン屋やってみたいなぁ。」なんて思っていたんですが、その舞台裏を見せて頂いたり実際に体験させてもらい、やりがいの大きさと同じくらい大変な努力をして営業されているかがよくわかりました。

 また、松井さんがとても丁寧に教えて下さったことも感激しましたし、やぶれかぶれの岡崎さんからもお話を聞ける機会が得られたことはうれしい誤算でした。こんな素晴らしい機会を与えて下さった全ての方々に感謝しています。もし第2回が行われるのであれば是非また参加させて頂きたいと思います。今回は麺作りの方にあまり関われなかったので、次回は麺作りをやってみたいし、ストレート麺と縮れ麺の製法の違い等も教わりたいと思います。(渡辺)


 やはりラーメン寺子屋の塾長である松井さんが一日講師をしてくださるということで「これは滅多にないチャンスだからぜひ参加したい」と思い参加させていただきました。

 3種類のスープに4種類の麺、カエシ、Wスープも多種多様に準備をし、それぞれ微妙に分量等を変えるだけでスープや麺の味や触感が全然違ってくるというのが驚きでした。また松井氏がおっしゃっていた「自分の舌で味を判断すのが一番味がぶれる」というのがすごく説得力がありました。ちゃんとした分量をきっちりといれるという感じで、どんぶりにカエシをいれるときも「きっちりとカエシの量をいれないと味が変わってしまう」とご指摘を受け、職人魂を見せられた気がしました(大げさ?)。たかがラーメン、されどラーメンですね!

 また、寺子屋塾生の方々とも会話することが出来,みなさんのやる気や寺子屋のカリキュラムの素晴らしさを伺うことが出来、3ヶ月間で60万円という会費であるがその何倍も密度の濃い内容を学ぶこと、疑問に思ったことは全て自分たちで試してみる、そしてその中から学んだことを自分が独立したときに生かしていくことができるなど、短い時間ではありましたがいろんなお話しを伺うことが出来、料理職人の厳しさとやる気を垣間見れた気がしました。それとやはり自分が作ったラーメン(料理)は一番うまいですね(^^;

 最後になりますが、今回「大人の家庭科調理実習オフ」を企画してくださった山路さんや講師の松井さん、お手伝いいただいた塾生の方々に感謝いたします。(やす)