蕎麦:手打蕎麦 雛(小倉台)

千葉市若葉区小倉町601-5
043-231-0031
11:00〜13:00頃,17:30〜20:30(LO)
日曜定休

 普段ラーメンを食べる機会が多いので、あまり他の麺類は食べないんですね。ましてや蕎麦に至ってはホントに食べない。蕎麦だったらうどん。というのも、蕎麦やうどんを食べる時って、それが目的じゃないことが多いんですね。どこかに行って何も食べるものがないから蕎麦屋に入る、みたいな。そういう入り方をする場合、まず蕎麦を食べると失敗してしまうので危険性の少ないうどんに走ると。だから私が蕎麦を食べる時は、何度も行ったことがある店になってしまうのです。

 といったような話を日記帳に書いたところ、Shuさんがお薦めのお蕎麦屋さんを紹介して下さった。なにやら旨そうなニオイがする店じゃありませんか。というわけで早速足を運んでみました。この店の近くにある病院には世話になったり、友人も近くに住んでいたりと、決して知らない場所ではないはずなのですが、このお店は知りませんでした。しかしカーナビに住所を入れて行ってみたら、こりゃ知らないわけだわ、というくらい奥まったところにありました。これは地元の人でも知らない人が多いのではないかなぁ。駐車場は完備されていますので、車で行くといいでしょう。電車だとモノレール小倉台から結構歩くことになると思います。

 ちょうど雨が降っていたこともあって、しっとりとエントランスが濡れているのも手伝って、実にいい雰囲気の門構えです。平屋の日本家屋をそのまま使っているようで、温かみが感じられます。玄関で靴を脱いで、中へ通されると二間続きの和室に座卓と座椅子が配置されていました。縁側(廊下)にもテラス席のように席が設けられていて、ちょっとした個室風の一角になっています。時折このお店のお子さんでしょうか、廊下を走っていたりして、それを奥様がたしなめていたりして(^^;) その合間に「すみませんねぇ、今お茶持って来ますねぇ」などとにこやかな接客。アットホームな光景に思わず微笑んでしまいます。

 まずはやはり冷たいお蕎麦をいただかないと、そして天麩羅の技量も拝見しないと。というわけでお蕎麦を食べに行くとだいたい「天ざる」のようなものを注文します。このお店だと「天せいろ」(1,500円)ということになりますね。この日は連れと一緒だったので、連れは温かいつけ汁に冷たいそばをつけるという「肉南せいろ」(1,000円)を注文しようとしたところ、品切れになっていたので温かいお蕎麦の「ねぎそば」(900円)を注文。それから「ゆば天ぷら」(800円)が気になったのでそれも注文してみました。

 最初に出てきたのは「ゆば天ぷら」。湯葉の天ぷらが四つに、サツマイモ、エノキが添えられています。天つゆとほのかにピンク色をした塩がついて来ましたが、この塩はアンデスソルトといってアンデス山中にある塩湖周辺から切り出した岩塩を粉砕しただけの自然塩。鉄分やカルシウムが豊富な面白い塩で、ラーメンで使ったら面白いかなぁと思っていた塩でした。湯葉はとろっと柔らかく、甘い香りがして非常に美味でした。と同時にご主人の天麩羅の技量は申し分なしと判明。

 さて、肝心の蕎麦ですが、蕎麦粉は北海道音威子府村産の玄そばを石臼挽きしたものとあります。音威子府の地元で食べる蕎麦といえば、他の蕎麦とは違った独特な黒色をしていることで有名ですが、ここはやはり黒い蕎麦ではなくて普通の蕎麦の色をしていました。少し濃いめのそばつゆに軽くつけてずずずっと。ん、んまいッス。瑞々しいという形容が正しいのか分かりませんが、実に爽やかな味わいです。天麩羅は大きな海老が一本と、アスパラ、茄子、ヤングコーン、人参、舞茸、南瓜と野菜がたっぷり。こちらの方にも天つゆとアンデスソルトが付いてきました。

 温かい蕎麦の方は、いわゆる下町のお蕎麦屋さんのような醤油醤油した色ではなく、ダシ重視の薄い色をした汁。その上にネギと辛味大根だけが乗っている潔さです。蕎麦は正直冷たい方が好きなので、温かい蕎麦はどうかなとも思いましたが、このシンプルさが実に美味しい。これはラーメンでも言えることですが、そばと汁に集中出来ます。そしてネギと辛味大根が実にいい役割を果たしています。単調になりがちな味をぐっと引き締めているんですね。

 「雨の中ありがとうございました。足下に気をつけて」という声に送られて、満足してお店を出ました。ここは使えます。Shuさんに感謝ですm(_ _)m(2004.10.30)